損失が怖くて投資に踏み切れない場合は、ネットバンク(銀行)の高利回り普通預金を利用しよう

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自身のリスク許容度から判断して投資に踏み切れない方も多いと思います。

その場合はネットバンクの高利回りの預金を利用しようというお話です。

1.ネットバンクの普通預金は利率が高く、定期預金よりも高いケースも

実店舗を持たないインターネット専業銀行や銀行のインターネット支店の中には実店舗を構えるメガバンクを遥かに上回る金利を提供している場合があります。

しかも一定期間預ける必要がある定期預金では無く、いつでも出し入れ自由な普通預金の金利です。

高利回りの利率を提供しているネット銀行とそれぞれの金利は下記の通りです。

金利
(年利・税引き前)
条件

あおぞら銀行
BANK支店
0.2%無し


イオン銀行

最大0.15%プラチナステージの場合0.15%
コールドステージは0.1%
シルバー0.08%、ブロンズ0.05%

ローソン銀行
0.2%普通預金残高300万円以上
※300万円未満は0.001%

GMOあおぞらネット
銀行
0.11%証券コネクト口座の場合
※GMOクリック証券との口座連動サービス

楽天銀行
0.1%マネーブリッジの場合
※楽天証券との口座連動サービス

東京スター銀行
0.1%給与振込口座の場合

住信SBIネット銀行
0.01%ハイブリット預金※の場合
※SBI証券との口座連動サービス

auじぶん銀行
0.01%auじぶん銀行自動引落(口座振替)の場合
カブドットコム証券との口座連動サービス

メガバンク
0.001%無し

みずほ銀行の定期預金金利(預入期間1年・年利・税引き前)は0.01%なので、最も金利が高いあおぞら銀行BANK支店の普通預金金利はみずほ銀行の定期預金金利20倍です。

仮に、100万円を1年間預けたとすると、

A:みずほ銀行 スーパー定期1年
100万円 × 0.01% = 100円(税引き前)

B:あおぞら銀行BANK支店 普通預金
100万円 × 0.2% = 2000円(税引き前)

C:楽天銀行 マネーブリッジ
100万円 × 0.1% = 1000円(税引き前)

となります。

メガバンクは100円と税引き後はジュース1本買えません(笑)

あおぞら銀行BANK支店なら税引き後でもジュース12~13本は買えますね。

この差を大きいと感じるか、誤差の範囲と感じるかは人それぞれですが、最大でランチ数回分ぐらいの違いがある事になりますね。

少なくともメガバンクに資金を置いておくよりも有利なことは間違いありません。

投資は怖くて出来ないという方は、まずネットバンクの高金利普通預金を検討してみては如何でしょうか。

2.ただし、利用にあたってはネットバンク特有の注意点がある

(1)金利適用の条件達成難度は大きく異なる

あおぞら銀行BANK支店とメガバンク以外は表中の金利適用に条件があります。

特にイオン銀行のプラチナステージ達成はかなりハードルが高く、ゴールドステージでもイオン銀行関連のサービスをかなり使用する人でないと達成は困難です。

また、東京スター銀行の場合は給与振込口座への指定が必須なので、職場によっては利用が難しいと思います。

一方で証券口座との連携が必要な4行については、銀行口座に加えて証券口座の開設が必要になるものの、ハードルはそれほど高くありません

証券会社もネット証券ですから口座維持手数料がかからないので一切取引をしなくても費用はかかりません。

普通預金の金利のみを享受する事が可能です。

当然実店舗に出向くこと無く口座開設できますので、セールスマンから商品を勧められるような煩わしさもありません。

また、300万円以上の不要不急な資金がある方ならローソン銀行を選択するのもアリです。
(ただし、使い勝手と金利の両面であおぞら銀行BANK支店に及びません。)

(2)口座開設にある程度のITリテラシーは必要

ネットバンクの口座を開設する場合は、基本的にPCやスマートフォンから必要事項を入力しWeb上で手続きを進める形になります。

また、個人ID、各種パスワードの設定やワンタイムパスワード、セキュリティキー、秘密の質問等々といったデータを管理・運用する必要がありますし、それらを駆使して口座開設後の残高確認や振込といった各種手続きを行う事になります。

加えて、フィッシング詐欺やコンピュータウィルスを始めとするインターネット環境特有の危険性に対し自衛が必要です。

普通にインターネットやメールが使える程度の知識があれば使用に問題は無いと思いますが、全くITリテラシーが無い方が一人でできるかと言われると難しいと言わざるを得ません。

どこかの国のIT担当大臣みたいに「USBメモリって何?」みたいな人は止めといた方が良いですよ、という事ですね。

(3)使用できるATMやATM手数料、振込手数料にも注意

単純に金利のみを比較すると、あおぞら銀行BANK支店最も優れています。

普通預金に預けっぱなしで滅多に動かす事が無い、というように定期預金のような使い方をするのであれば全く問題ありません。

一方で、生活資金を置いておくような口座として使用する場合は、

・使用できるATMの数・種類
・ATMの引き出し手数料
・振込手数料
・各種口座引落対応可能かどうか

といった点も考慮する必要が出てきます。

このような使い勝手は、各行が設定している優遇ステージ(使用頻度や使用しているサービスによって手数料等の優遇が受けられるサービス)によっても左右される事になります。

従って、一概には言えません。

口座開設前によく検討・確認するようにして下さい。
よく確認せず口座を開いてしまうと、使えるATMが普段の生活圏に存在しない、なんてことになりかねません。

また、当面使わない資金は金利が高い口座に寝かせて置き、生活で必要な資金は使い勝手のいい別の口座を利用するというのも一つの手です。

もっとも、口座が増えすぎると管理が大変ではありますが・・・。

3.実店舗を構える銀行は口座維持手数料導入の流れ

メガバンクの中にも口座維持手数料の導入を検討しており、具体的な話もチラホラ。

三菱UFJ銀行は2年間取引がない不稼働口座に手数料をかける検討に入った。新規開設分が対象で、2020年10月にも年1200円の口座管理手数料を導入する計画だ。銀行の収益力は長引く低金利で低下している。口座管理費の有料化は採算の合わない金融サービスから対価をもらう大きな転換となる。他の金融機関も追随する可能性がある。

引用元:日本経済新聞社「不稼働口座に手数料 三菱UFJ銀行、20年秋にも年1200円」
URL:https://www.nikkei.com/article/DGXMZO53004060V01C19A2MM8000/

1200円も徴収されてしまうと定期預金の利息など全て吹っ飛びますね。

こちらのニュースではあくまで新規開設した口座が対象との事ですが、メガバンクを中心にマイナス金利下での業績悪化から口座維持手数料の導入に踏み切る銀行が近い将来出てくるでしょう。

メガバンクに比べ、紙の通帳に毎年かかる200円の印紙税や人件費を始めとする店舗運営費等がコストとして発生しないネットバンクであれば口座維持手数料の導入を免れるかもしれません。

免れないとしても、メガバンクより導入が遅くなるのでしょうからネットバンクに口座を開いておくのも悪くありません。

4.銀行預金も100%安全なわけでは無い

元本が保証されている銀行預金は、元本保証のない投資に比べリスクが低い商品であり、通常「無リスク資産」に分類されます。

しかし、実は100%安全という訳でもありません。

(1)額面が減る事は無いが価値は目減りする可能性がある

良く勘違いされている方が多いのですが、普通預金や定期預金は元本保証されているため額面が減る事は確かにありません。

ただし、それは額面上の金額が減らないだけであって貨幣価値が下がるような場合(例えばインフレ)は実質的に損をしていることになります。

損失が出るのを嫌って投資をしない=損しない

とは限らない事は心に留めておくべきです。

確かに日本ではバブル崩壊後デフレが続いたため、国内に関する限り貨幣価値が下がっていないように思えますが、海外では賃金上昇・インフレが起きており相対的に日本円の価値が下がっています。

海外の旅行者増加がその証拠です。
(海外では賃金上昇・インフレが起き豊かになっているのでデフレで下がった日本の物価が高いと感じない)

また今後インフレが起きない保障はどこにもありません。

(2)銀行が破綻する可能性も否定できない

株を買った会社が倒産するのと同じように、銀行が破綻する可能性もあります。

もちろんペイオフという制度があるため、1000万円まで預金は保護されますが一時的に引き出しが出来なくなり、払い戻しに時間がどれくらいかかるかは誰にもわかりません。

手続きも手間がかかる事が予想されます。

まとめ

如何だったでしょうか。

投資に踏み切れない方は、普通預金が高いネットバンクにお金を預けてみるのが良いと思いますよ。

ではまた。

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