失業中に国民年金の保険料が払えないからといって何の手続きもしていない場合、未納期間として扱われてしまいます。
そこで未納とならない為に免除・猶予申請を行うのですが、年金事務所や市役所は混雑していますし、平日にはどうしても時間が取れない方もいると思います。
残念ながらオンラインで全て完結はしませんが、申請書をオンライン上で作成し印刷・郵送する事で年金事務所や役所に出向く事無く申請を済ませる事ができます。
今回はその方法について解説します。
1.ねんきんネットを利用し申請書を作成し郵送
大まかな流れとしては、
①ねんきんネットにログインし、申請書を作成
②サイトの案内に従って入力後、申請書をダウンロード
③自宅のプリンター(もしくはコンビニ等)で印刷
④添付書類を添えて年金事務所(もしくは自治体の国民年金課等)へ郵送
といった流れになります。
注意点としては、
・電子申請ではないので紙に印刷し郵送する必要がある
・失業を証明する書類(雇用保険受給資格者証または雇用保険被保険者離職票等のコピー)添付が必要
・印刷した申請書に署名・捺印(被保険者本人が署名した場合は捺印は不要)が必要
といった点がありますので気を付けましょう。
2.実際の申請書作成手順
(1)ねんきんネットにログイン
恐らく今回の申請で面倒なのがねんきんネットへのログインです。
ねんきんネットへのログイン方法は大まかに分けて三種類あります。
A.マイナポータルと連携しマイナポータルからログイン
B.ねんきん定期便等に記載されているアクセスキー(17桁の番号)を使ってIDを取得しログイン
C.ねんきんネットからIDの発行を申し込み、後日ハガキで通知されるIDを使ってログイン
の三種類です。
既に定額給付金のオンライン申請を行った方であればA
ねんきん定期便等の書類が手元にある場合はB
両方に該当しない場合はC
となります。
AとBは即日実施できるのでどちらでも構いません。
しかし、Cの場合はID発効までに5営業日程度必要(さらにそこから郵送)なので直接年金事務所に行った方が早いかも知れません・・・
BおよびCについてはねんきんネットHPに画像付きで詳しく解説されていますので、そちらを参照して下さい。
なお、マイナポータルから「もっとつながる」を利用しねんきんネットにログインする場合は、
①まずマイナポータルにログインし、「もっとつながる」をクリックします。
②次に「もっとつながる」のページから「ねんきんネット(日本年金機構)」をクリックします。
※サイト管理人の場合、すでにサイト連携が済んでいますが「つながっていないウェブサイト」欄に「ねんきんネット」が表示されている方は「つなぐ」ボタンをクリックしサイト連携を行って下さい。
③するとねんきんネットのHPがログインした状態で開きます。
(2)ねんきんネット上で免除・納付猶予申請書を作成
ねんきんねっとにログインした状態で「その他の便利機能を利用する」から「届出書の作成」をクリックします。
すると届出書の作成ページが開きます。
下へスクロールし、2の「国民年金保険料に関する手続き」の中の「国民年金保険料を納める事が難しいとき(一般の方)」箇所の「作成する」をクリック。
すると、申請書の作成画面が表示されます。
必要事項を画面の指示に従い入力していきます。
5の免除等区分の入力については、何か特殊な理由がない限り全てチェックが入ったままで構わないと思います。
(注意書きに書いてあるように(1)の全額免除から(5)の四分の一免除まで順に審査されるので)
また6の申請期間情報の入力については記載されてる内容を確認の上、記載して下さい。
(大抵の方は申請年度と同じ年度の記載になるかと思います。)
入力が完了したら、最下段までスクロールし、「登録内容を確認する」をクリック
入力した内容を確認し問題ないようであれば最下段の「印刷用ファイルPDFをダウンロードする」をクリック。
すると必要事項が記入された状態の申請書がPDF形式でダウンロードされます。
(3)印刷し、必要書類を添付した上で郵送
ダウンロードしたPDFファイルを印刷し、必要書類を添付し郵送します。
添付書類は同時に印刷される注意事項等をよく読み用意するようにして下さい。
(基礎年金番号ではなくマイナンバーで申請する場合はマイナンバーカードの写しが必要等。)
また被保険者の署名が必要です。忘れずに署名しましょう。
なお、郵送先は住所地の市区役所・町村役場の国民年金担当窓口または年金事務所になります。
郵送ではなく、直接窓口に持参し申請する事も可能です。
なお、審査結果が出るまでは3ヶ月程度とかなり長い時間がかかります。
気長に待ちましょう。
3.コロナ関連の場合は失業だけでなく減収(見込み)も対象
コロナウィルスに関連し所得の減少が見込まれる場合も、国民年金保険料の減免もしくは猶予が可能です。
コロナウィルスの場合は失業ではなく減収見込みでも対象となりますので、一度検討してみて下さい。
詳しくは別記事にまとめています。
4.免除されると将来もらえる年金は減るので、後日追納しよう
免除や納付猶予は助かりますが、その分将来もらえる年金額は減ってしまいます。
(未納よりは減少額は小さいですが・・・)
それを避けるためにも、収入が安定した段階で免除や猶予になった分を追納という形で後日支払いましょう。
追納し、免除や猶予になった分を支払う事で年金額の減少を防ぐことが出来ます。
10年以内であれば追納が可能です。
また、免除や猶予が承認された期間の翌年度から起算して3年度目以降は追納に際し、加算金が発生してしまいますがそれ以前であれば加算金もありません。
まとめ
如何だったでしょうか。
オンライン上で完結しないのは残念ですが、郵送で済ませるは可能です。
窓口が混雑していると密が避けられないようなケースも無いとは言えないので、心配な方は郵送を試してみて下さい。
いずれにしても、何の申請もせずに未納となるのは百害あって一利なしです。
せっかくの制度ですので、必要な場合は遠慮なく利用しましょう。
ではまた。