前回の続きです。
今回は債券、REITの資産クラスとバランスファンドについて紹介していきます。
※信託報酬は消費税込み。
特に記載が無い場合、純資産総額と信託報酬共に2020年2月21日時点の値を使用しています。
1. 債券
(1)国内債券
・eMAXIS Slim国内債券インデックス
信託報酬:0.132% 純資産総額:86.86億円
・<購入・換金手数料なし>ニッセイ国内債券インデックスファンド
信託報酬:0.132% 純資産総額:83.79億円
の2択です。
信託報酬、純資産総額共に差がほとんどありません。
どちらでもお好みで。
(2)先進国債券
為替ヘッジなしの場合は
・eMAXIS Slim先進国債券インデックス
信託報酬:0.154% 純資産総額:84.61億円
が良いと思います。
<購入・換金手数料なし>ニッセイ外国債券インデックスファンドは純資産総額が多く、信託報酬が同一ですが、実質コストがeMAXIS Slimよりも上振れしています。
とはいえ、0.03%強の差ですので、ニッセイを選択しても問題はありません。
私もコチラのファンドを所有しています。
一方で、為替ヘッジ有りの場合は
・たわらノーロード先進国債券<為替ヘッジあり>
信託報酬:0.22% 純資産総額:65.89億円
になると思います。
Smart-i先進国債券インデックス(為替ヘッジあり)の方が信託報酬は僅かに安いですが、純資産総額が僅か6億円となっており、不安が残ります。
為替ヘッジの必要性についてはココでは触れませんが、やはり諸説あります(笑)
為替ヘッジとは、為替の変動による外貨資産の円ベースの価値の変化を回避することです。ヘッジ(hedge)は直訳すると「避ける」という意味です。
一般的に海外の株や債券などの資産に投資する場合、その国の通貨で運用が行われます。そのため、為替の変動により、円に換算する際に資産価値も変動することになります。このような為替の影響を避けることが為替ヘッジの目的です。為替ヘッジを行うために、先物取引や信用取引などの取引が行われますが、相応のコストが必要となります。
引用元:SMBC日興証券 初めてでもわかりやすい用語集
URL:https://www.smbcnikko.co.jp/terms/japan/ka/J0159.html
なお、為替ヘッジを行っても完全に為替の影響を回避できるとは限りません。
(3)新興国債券
・iFree 新興国債券インデックス
信託報酬:0.242% 純資産総額:39.62億円
の1択でしょう。
この資産クラスを設定しているインデックスファンドは少なく、他の商品の信託報酬は0.66%と今となっては高額の部類です。
ただし、敢えて新興国の債券に投資する必要があるのか、という問題があります。
もし投資するとしても、優先度や資産配分は下げるのがベターだと思います。
2.RIET(リート:不動産投資信託)
(1)国内RIET
・該当なし
信託報酬が最安値なのはeMAXIS SlimとSmart-iなのですが、前者は設定日からまだ日が浅く純資産総額が約14億円しかありません。
後者は約30億円と多少多いものの最近の資金流入が少なく、この先純資産総額が増えていくかどうか不安が残ります。
次点はニッセイ、たわらノーロードですが、こちらもSmart-i同様最近の資金流入が少ない様子が見て取れます。
eMAXIS Slimがこのまま順調に資産流入が続くようであれば、そちらを選択するのが良いかと思いますが現時点では何とも言えません。
どうしてもこの資産クラスに今、投資したい方はダイワ上場投信-東証REIT指数[ETF:1488]のようなETFを検討するか、後述するバランスファンドで補うのが良いかと。
(2)先進国REIT
・たわらノーロード先進国リート
信託報酬:0.297% 純資産総額:76.55億円
この資産クラスはたわらノーロード1択でいいでしょう。
信託報酬が同じ三井住友・DC外国リートインデックスファンドは実質コストの上振れが大きいですし、Smart-iは信託報酬は安いものの純資産総額が約10億円と小さく、実質コストもたわらノーロードより高くなってしまっています。
(3)全世界REIT
・<購入・換金手数料なし>ニッセイグローバルリートインデックスファンド
信託報酬:0.297% 純資産総額:77.51億円
全世界REITは他に商品がありません。
信託報酬もそれほど高くは無いので、こちらで問題ないと思います。
3.バランスファンド
各資産クラスをそれぞれ買い付けるのはメンドクサイという方向けに、ファンド側で決めた資産配分に沿って分散投資してくれる商品です。
(1つのファンドを購入するだけで資産配分が完了してしまうので手間が省けます。)
ファンド側でリバランスしてくれますので、購入者は自身でリバランスする必要がありません。
上記までは主に信託報酬と純資産総額を判断基準にしてきましたが、バランスファンドに関しては資産配分のパターンが様々あるため、パラメータが1つ増える形になります。
ここでは資産配分ごとに信託報酬と純資産総額の条件が比較的良い商品を列挙していきます。
(1)8資産均等型
株式(国内、先進国、新興国)、債券(国内、先進国、新興国)、REIT(国内、先進国)の8つの資産クラスに12.5%ずつ投資するタイプです。
・eMAXIS Slimバランス(8資産均等型)
信託報酬:0.154% 純資産総額:481.46億円
eMAXIS Slimの1択です。
次点でたわらノーロードでもいいと思います。
(2)6資産均等型
先進国と国内の株式、債券、REITの6つの資産クラスに1/6ずつ投資するタイプです。
・野村6資産均等バランス
信託報酬:0.242% 純資産総額:108.4億円
野村の1択ですね。
ニッセイの方が信託報酬が安いですが、純資産総額が約5億円と少なすぎます。
(3)4資産均等
国内と先進国の株式・債券の資産クラスに25%ずつ投資するタイプです。
・<購入・換金手数料なし>ニッセイ・インデックスバランスファンド(4資産均等型)
信託報酬:0.154% 純資産総額:52.55億円
ニッセイの1択です。
(4)その他アレンジ型
全ての資産クラスに均等に投資するのではなく、差をつけているバランスファンドです。
・つみたてバランスファンド(8資産傾斜配分型)
信託報酬:0.2145% 純資産総額:59.34億円
・DCニッセイワールドセレクトファンド各種(4資産傾斜配分型)
信託報酬:0.154%(各種共通)
純資産総額:31.87億円(安定型)、327.29億円(標準型)、166.19億円(株式重視型)、141.27億円(債券重視型)
※シリーズとなっており、4種類のファンドがあります。
次点で楽天インデックス・バランス各種ですが、まだ純資産総額が少ないですね。
まとめ
如何だったでしょうか。
二回に渡ってオススメのインデックスファンドの具体的な商品名をご紹介してきました。
かなり絞ったつもりですが、資産クラスが結構多いのでどうしても選択肢が増えてしまいますね。
そんな場合はバランスファンド1本にするのも良いと思いますし、ゆっくり決めてもらっても大丈夫です。
そもそも投資に回すお金が無い、といった場合はくれぐれも無理しないようにお願いします。
ではまた。
資産クラスと資産配分(アセットアロケーション)に関してはコチラ
投資信託とインデックスファンドに関してはコチラ