楽天モバイルがMVNOからMNOへ変わって打ち出したプランがRakuten-UNLIMITです。
今回はMNOとなった楽天モバイルについてまとめます。
１．料金プラン
料金プランはRakuten UN-LIMIT（現在はRakuten UN-LIMIT 2.0）の1つだけです。
（１）基本料金2980円/月のシンプルな料金体系
料金プランの仕組みは単純です。
・月額料金2980円（基本料金）
・国内通話料金20円/秒（従量料金）
・国内SMS料金3円/全角70文字（従量料金）
基本料金2980円＋通話料（使った分だけ）＋SMS料（使った分だけ）＝月の支払額
といったシンプルな構成になっています。
（海外通話、海外SMSは別途従量料金が発生）
ただし、データ通信に関しては少し複雑で
・楽天回線エリアでの通信は通信量の上限なし
・パートナー回線（au）エリアの通信は月5GBまで
（超過後は最大1Mbpsで使い放題）
・海外（66の国と地域のみ利用可）の通信は月2GBまで
（超過後は通信速度が最大128kbpsに制限）
となっています。
※楽天モバイルの基地局範囲外ではauのローミングとなる。
※海外では66の国と地域のみ利用可であり、他の国ではデータ通信できない。
注意が必要なのは楽天回線エリアにいれば必ず無制限という訳ではなく、
楽天回線として提供する基地局の電波をご利用した場合に限ります。
引用元：楽天モバイルHP Rakuten UN-LIMIT
URL：https://network.mobile.rakuten.co.jp/fee/un-limit/?l-id=top_0501_i_fee_unlimit
という条件があります。
つまり楽天回線エリアに居たとしても、auの基地局の電波を掴んだ通信についてはローミング回線エリアの通信として扱われるという事です。
なお、現在通信している電波が楽天回線なのかパートナー回線なのかは「my 楽天モバイル」というアプリで確認する事が出来ます。
（２）オプション料金
・国際通話かけ放題
料金：980円/月
内容：海外66の国と地域への通話がかけ放題
国内から海外、海外から海外の通話のみが対象
※海外から国内への通話は「Rakuten Link」アプリのみ可能であり無料
（ナビダイヤル等有料通話は除く）
※海外通話は仕組みが複雑なので楽天モバイルのHPや約款の確認を強く推奨します。
・データチャージ
料金：500円/1GB
（1GB単位で一度に5GBまで購入可）
内容：パートナー回線（国内）と海外ローミング共通で使用できるデータ追加容量
購入した容量は31日間有効
（３）手数料
・契約事務手数料
料金：3000円
内容：新規契約時に必要な手数料
・MNP転出手数料
料金：3000円
内容：MNP転出時に必要な手数料
・SIMカード交換手数料
料金：3000円
内容：SIMカードからSIMカードへの交換、SIMカードからeSIM（あるいはその逆）への交換、eSIMからeSIMへの交換
・口座振替手数料
料金：毎月100円
・コンビニ支払手数料、請求書支払手数料
料金：200円/回
２．「Rakuten Link」アプリ利用の国内通話、国内SMSは無料
「Rakuten Link」アプリを使った国内通話と国内SMSは無料です。
楽天モバイルだけでなく、ソフトバンクやドコモの携帯電話、一般の固定電話に発信しても無料です。
※国内の緊急電話は「Rakuten Link」アプリを利用してダイヤルしても、通常の電話アプリが自動的に立ち上がって発信されます。
海外から日本への発信も「Rakuten Link」アプリを使うと無料です。
（ナビダイアル等の有料通話は除く）
ただし、日本から海外、海外から海外への発信は通話料が発生しますが、
Rakuten Link同士の通話なら、世界中どこから通話・メッセージをしても無料でご利用いただけます。
引用元：楽天モバイルHP オプションサービス Rakuten Link
URL：https://network.mobile.rakuten.co.jp/service/rakuten-link/?l-id=un-limit_rakuten-link
となっています。
複雑ですね。
海外通話は仕組みが複雑なので楽天モバイルのHPや約款の確認を強く推奨します。
３．現時点での強みと弱み
（１）楽天回線エリアならデータ通信容量が完全無制限
楽天回線エリアに限定されるとは言え、通信容量が無制限というのは大きな魅力です。
通信速度の制限もありません。
（もちろん混雑すれば低下するでしょうが・・・）
（２）ローミングエリアの通信容量上限が5GBかつ超過しても通信速度は1Mbps
楽天回線エリアを使用できない場合でも、月2GBから5GBへデータ容量の上限が増えた事により2980円という価格に競争力が生まれました。
格安SIM（MVMO）では音声通話付きのSIMの場合、データ通信容量6GBのプランは2000円強の価格帯が相場です。
この相場感から考えると、国内通話や国内SMSが無料である事にもかかわらず、月額2980円という価格設定はかなりお得と言えます。
また、5GBの上限を超過しても制限速度は1Mbpsと良心的な速度ですし、「my 楽天モバイル」のデータ制限モード※をマメに使えば通常使用に十分耐え得ると思います。
※パートナー回線エリアにおいて、通信速度が1Mbpsに制限される代わりにデータ通信容量が消費されなくなるモード
（３）国内通話、国内SMSが無料
「Rakuten Link」アプリを利用した国内通話と国内SMSは無料です。
「Rakuten Link」アプリを利用するという条件こそありますが、国内通話と国内SMSが無料というのは大きな魅力です。
特に自社回線以外に対しても電話がかけ放題というのは素晴らしいと思います。
ただし、私が使用する限りでは通話品質はあまり良くありません。
この点に関しては今後改善される事を期待したいと思います。
（４）キャンペーンで1年間無料
現在、300万人限定でプラン料金が1年間無料になるキャンペーンが実施中です。
ただでさえ競争力のある価格なのに、1年間無料という大盤振る舞い。
しかも一人や二人ではなく300万人ですよ。
あくまで先行投資であり、後日回収できるとの判断なんでしょうが・・・すごいとしか言いようが無いですね。
（５）現時点での欠点
大前提として、1年間無料なので不満があっても文句を言う人は少ないと思います（笑）
とは言え、現時点で気になる点を挙げるとすると、一番は楽天回線エリアが狭い事ですね。
しかも、サービスエリアマップ上では楽天回線エリアになっている位置（しかも屋外）にいるのにもかかわらず楽天回線に繋がらない、といったケースも少なくありません。
基地局整備が進めば改善されていくとは思いますが、2021年3月までに人口カバー率70%になる見込みとの事なので、整備が順調に進むことを期待しています。
あとは、「Rakuten Link」アプリの通話品質が悪い事ですね。
現時点では通話品質がLINE通話より劣っているように感じるので・・・せめてLINE通話と同水準になる事を期待したいです。
対応端末（動作保証端末）が少ない事も弱点の1つでしょう。
ハードウェアの問題もあると思いますので、簡単にはいかないとは思うものの、SIMロックが無くなったのに使える端末が少ないというのはちょっと寂しいですね。
まあ、この問題も新製品が出るごとに改善されるのかも知れませんが。
公式楽天モバイル
４．実際に使ってみての印象は？
（１）SIMカードはマルチサイズSIM
申し込み時にSIMカードのサイズ選択がなかったので不安でしたがマルチサイズSIMだったので、自分自身でサイズを選択する事ができました。
パッケージ到着時の状況は別記事にまとめています。
（２）「Rakuten Link」アプリでのアクティベーションが必要
最初に使ってみた際には、初回アクティベーションに手間取りましたが何とか使えるようになりました。
「Rakuten Link」アプリでの利用登録とSMS認証がキャンペーンの適用条件となっている事もあり、ここは是が非でもクリアしたいところでしたから、成功できて良かったです。
その際の手順はコチラの記事にまとめています。
（３）不具合はあるものの、動作保証外端末でも使用可
私の場合、動作保証対象外の端末で使用している為、不具合あるもののサブ回線という位置付けな事もあり実用上は問題ないです。
緊急地震速報もちゃんと受信してくれました。
私の端末で起きている不具合や、使用の為に必要だった設定については下記記事でまとめています。
ただし、端末によって不具合の症状が違うようですので、極力動作保証対象の端末で使用される事をオススメします。
また、楽天のHPには動作外端末の確認状況が出ていますが、私が見た限りでは「使用できない」と判定されている製品が多い印象です。
（４）サポート体制も充実
HPやQ&Aを見ても問題が解決しない場合は、電話相談とメッセージ相談が利用できます。
特にメッセージ相談は、
・やり取りがログとして残るので後から見返すことが出来る
・営業時間が9時～24時と遅い時間でも対応してくれる
という事もあり、大変使い勝手の良い存在です。
メッセージ相談を実際に使ってみた感想は以下の記事にまとめています。
（５）端末代1円（最低使用期間なし）のキャンペーンも
楽天モバイルのオリジナル端末であるRakuten miniが端末代1円となるキャンペーンを実施中です。
しかも最低利用期間が無いという大盤振る舞い。
同時にGalaxy A7が18700円（税込み）に値下げされており、「Rakuten UN-LIMIT対象製品購入でポイント還元キャンペーン」を利用すると15000のポイント還元を受けられます。
さらに「Rakuten UN-LIMITご紹介特典」の併用で2000ポイントもらえるので、実質1700円で購入可能です。
こちれらのキャンペーンについては以下の記事にまとめてあります。
まとめ
如何だったでしょうか。
まだまだ改善の余地があるとは言え、大変魅力的なサービスを提供している楽天モバイル。
特に楽天回線エリアにお住まいの方は申し込みを検討されては如何でしょうか。
ではまた。
