特定定額給付金(10万円の給付金)はマイナンバーカードを利用してオンライン申請しても早く振込まれるとは限らない

誤解話題
話題

多くの自治体で特定定額給付金の申請受付が始まっています。

予想通り、自治体の窓口は混雑しているようです。

しかし、今からマイナンバーカードの発行を試みる人もたくさんいるようで・・・給付金が早く振込まれると誤解していませんか?

1.今からマイナンバーカードを申し込もうと考えている方へ ひょっとして誤解していませんか?

(1)多くの自治体で申請受付開始が始まっているものの、振込が開始された自治体はまだ少数

申請受付開始と振込開始は別です。

多くの自治体で申請の受付は開始されましたが、振込はほとんどの自治体でまだ開始されていません。

実際、私が住んでいる自治体では申請受付が開始されたものの振込開始については目途が立っていないようで、振込開始予定時期のアナウンスはまだありません。

私自身も申請情報は自治体に送信されているようですが、

当然まだ私の口座には振込まれていません。
→5月14日に着金しました。

そもそも、申請者の申請データを自治体が受領してもすぐに10万円が振り込まれるわけではなく、大前提として、

国の補助金(補正予算は成立済み)が自治体へ交付されなければ、給付金の原資が自治体にはない

のです。無い袖は振れない・・・という事ですね。

政府の言う「早ければ5月中に振り込まれる」とは、補助金の交付を待たずに既にある基金等から立替払いを行う自治体がほんの一握りあるからです。

小規模の自治体であれば給付金の合計額が大きくないので立替払い可能かも知れませんが、それなりの人口を抱える自治体の場合は莫大な金額が必要になります。

そんな金額の立替払いは通常、不可能でしょう。


→順次振込を開始する自治体が出てきているようです。
 失礼しました・・・
 自治体職員の皆様、ありがとうございます。

人口1万人あたり10億円必要

国民1人あたり10万円の支給という事は

人口1万人の自治体の総支給額=10億円

です。(大まかに計算して)

例えば宮城県の角田市の場合ですと、

人口:約3万人
総支給額:約30億円
令和2年の予算合計(一般会計・特別会計・企業会計の合計):約226億円

ですので、今回の支給総額は年間予算合計の13%強という計算になります。

通常であればそんな金額を立替えられるはずがありません。

また、小規模の自治体でもない限り、手続きに伴う事務処理が5月中に間に合うはずがありません。

住基ネットの情報だけで完結するのであればまだしも、今回は少なくとも住基ネットの情報に無い振込先の口座情報を入力する必要がありますよね。

この入力確認だけでも膨大な時間が必要になりそうな気が・・・

(2)マイナンバーカードを使ってオンライン申請した方が早く振込まれるとは限らない

少なくとも私が確認した範囲では、総務省や自治体のHPを読む限り「オンライン申請の方が振込が早い」という情報は見つけられませんでした。

見落としている可能性は無いとは言い切れませんが、今からマイナンバーカードを申し込むよりは(発行まで一ヶ月程度かかるようです)給付金を郵送で申し込んだ方が早く申請できるはずです。
(ただし、振込まれる時期は上記の理由でしばらく後の可能性が高い)

しかも、混雑している役所の窓口に赴く事で新型コロナウィルスの感染リスクを高める危険性もあります。

<追記>

浜松市では12日から早期特別申請を行った方向けの振込を開始したそうです。

(1)早期特別申請

「早期特別申請」を希望される世帯主の方は、本市指定の申請書をダウンロード・印刷し、必要事項をご記入の上、確認書類等を添付して「〒430-8652 浜松市中区元城町103番地の2 『特別定額給付金事務局』」まで郵送してください。(封筒代と郵送代は申請者負担)

引用元:浜松市HP 特別定額給付金
URL:https://www.city.hamamatsu.shizuoka.jp/fukushisomu/r2teigkukyuufukin_pre.html

一部だけであれば、補助金の交付を待たずとも立替え可能という事でしょうか。

やはり自治体によって事情が異なりますね。

<追記その2>
23区内でも振り込みが始まった自治体があるようです。

自治体職員の皆さんありがとうございます!

(3)郵送の場合、申請用紙は自治体から送られてくるのを待つ以外にも入手方法がある可能性がある

自治体によって事情が異なる為、一概には言えませんが、申請用紙の入手方法は自治体からの送付以外にも存在する場合があります。

例えば、
自治体のHPでダウンロードできる
自治体の窓口に置いてある
といった対応を取っている自治体もあります。

特に前者のケースではHPからダウンロードし、自宅で印刷して自治体に郵送すれば役所に出向く必要はありません。
振込先の口座がわかる書類等必要書類の添付が必要になる場合があります。また郵便料金が自己負担となる可能性があります。必ず自治体のHPを確認して下さい。

一度自治体のHPを確認してみる事をオススメします。

自宅にプリンターが無い場合はコンビニへ

自宅にプリンターが無い場合はコンビニで印刷しましょう。

自治体HPからダウンロードしたファイルをPDFに変換し、USBメモリーやSDカードに保存してコンビニのマルチコピー機から印刷しましょう。

事前にweb上にアップロードしておく、という方法もあります。

詳しくはコンビニ各社のHPへ

・セブンイレブン
https://www.sej.co.jp/services/print.html#document

・ファミリーマート
https://www.family.co.jp/services/print/print.html

・ローソン
https://www.lawson.co.jp/service/others/multicopy/#pdf

2.署名用電子証明書パスワード(暗証番号)を忘れた、もしくは再設定が必要な方は郵送での申請に切り替えも検討を

暗証番号がロックされてしまったり、忘れた方も郵送での申請に切り替えを検討してみて下さい。

上記の繰り返しになりますが、

・そもそも振込はまだ開始されていない自治体がほとんどなので、焦って申請したところで振り込みはしばらく先

・オンライン申請が優先的に振り込まれるとはどこにも書いていない

・自治体から申請用紙が送られて来なくても、自身で申請用紙を入手し申請できる場合がある

3.既にマイナンバーカードとICカードリーダ(もしくは対応スマホ)を所持しており、暗証番号を覚えている方はオンライン申請でOK

自治体の窓口に出向く必要のない方、すなわち

・マイナンバーカードを既に所持している

・ICカードリーダライタ(もしくは対応スマホ)を所持している

・暗証番号も忘れていない

という方は是非オンライン申請をして下さい。

オンライン申請の方が自治体の方の負担も減らせると思いますので。

だからと言って、今役所の窓口で暗証番号の再設定やマイナンバーカードを申し込んだら本末転倒ですよね。

ただでさえ、国から事務仕事を丸投げされて大変な自治体職員の皆さんの仕事を増やす事は避けましょう。


申請方法についてはコチラで解説しています。

まとめ

如何だったでしょうか。

もし誤解があったようなら無理にオンライン申請せずに、郵送での申請も検討してみて下さい。


ではまた。




個人で申請可能な給付金や支払いの減免措置についてまとめました。

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